臨床工学技士とは、医師の指示の下に生命維持管理装置の操作・保守点検を行う医療従事者です。
当院では、人工透析治療、高気圧酸素治療、人工呼吸器を始めとする様々な医療機器の操作及び保守管理、また脳神経外科手術時の術中モニタリング業務に従事しております。

人工透析とは、腎臓の働きを人工的に補う治療法です。
病気などの影響で正常に機能しなくなった腎臓の代わりに、血液中の老廃物や余分な水分を取り除きます。
ME科は透析室において医師、看護師と共に安全な治療を行えるよう機器の操作・管理、また治療中の患者様の状態の監視を行っております。

高気圧酸素治療は、大気圧より高い気圧環境の中で酸素を吸入することにより病態の改善を図ろうとする治療です。
通常の大気圧下での呼吸で得られる酸素量に対して、10～20倍にまで酸素を体内に取り込むことができ、体内で取り込まれた大量の酸素は手足の先端まで行き渡りあらゆる低酸素状態の改善を図ります。
当院では主に脳梗塞の患者様、腸閉塞の患者様に対し医師の指示の下治療を行っております。

病院内で使用される様々な医療機器の保守管理を行っております。
医療機器と一口に申しましても病院で使用される医療機器は、薬剤の投与に使用する輸液ポンプ装置・シリンジポンプ装置、患者様の状態を監視する生体監視装置、また手術時に使用する麻酔器などその種類は多岐に渡ります。これらの機器が安全に動作するよう日々点検・管理等を行っております。
また実際に患者様に使用されている人工呼吸器に異常がないか、また適切に使用されているかなどの点検を行っております。

手術室では主に脳神経外科手術時の術中モニタリング業務に従事しております。
術中モニタリングとは、手術により障害される可能性のある脳機能及び脳神経機能を手術中に監視する手術支援システムで、ME科は手術中モニタリング装置から得られる情報から患者様の状態を監視することで安全な手術治療の一助を担っております。